成年後見制度(せいねんこうけんせいど)

制度を利用するときの、重要なポイント

「判断能力に不安はあるけど、まだまだ自分で考える力もある」という方は、後見人に相談しながら自ら意思決定することができます。一方で、重度の認知症や知的障がいの方の中には、自分の意思を表示すことが困難な方もいます。このような場合は、本人に代わって後見人が意思決定をすることになります(すべての意思決定ではありません)。

~誰に後見人をお願いするか~                         

後見人は、親族の他、弁護士や司法書士、社会福祉士、行政書士等がなるケースも多いです。   法定後見においては、家庭裁判所が後見人を決めると言いましたが、実は制度利用を申し込むときに「この人を後見人にしたい」と、候補者を挙げることができるのです。しかし、ここで挙げた候補者が必ず後見になれるわけではなく、様々な事情を考慮して、最終的に家庭裁判所が決める仕組みになっています。従って、候補者がそのまま後見になることもあれば、見ず知らずの専門家が後見人となることもあるのです。

冒頭(1ページ)で「・・選択や判断を適切に」とありますが、この「適切」という部分がキーワードとなります。とても誠実そうで聞こえのいい言葉ですが、その概念は、曖昧で抽象的です。「適切な状態」の捉え方は人によって大きく異なるのではないでしょうか。

~後見人による意思決定、その基になる価値観とは

例えばお金を例にしてみましょう。「毎月の食費として適切な額は?」と質問したとき、あなたはいくらとお答えになりますか。1万円と答える方もいれば、20万円と答える方もいるでしょう。いずれも間違いではありません。おそらく、質問を受けた人それぞれが、自分の価値観をもとに回答するはずです。当然、後見人にも個人としての価値観があるわけです。

自ら意思表示が困難な場合は、後見人が代理人として意思決定をすると前述しましたが、大切なことは、後見人は、自己の価値観に基づき意思決定をするのではなく、制度を利用する人(意思表示が困難な方)の価値観に基づき様々な判断をしていく必要があるということです。

~価値観の共有~

後見人に求められる役割は、認知症の高齢者や知的障害のある方の能力を補うことにより、個々の価値観に基づいた暮らしを実現することです。後見人となる人は、対象者一人ひとりの価値観を理解し、尊重し、あらゆる判断のもとにしていかなくてはなりません。

後見人と「価値観を共有していくこと」は、制度を利用する方にとって必要不可欠です。そうしたことから「誰を後見人にするか」は、成年後見制度を利用するにあたり、とても重要なポイントになります。

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